免疫と腸内環境|腸内環境 Vol.2

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サプリの時間「免疫と腸内環境」

腸内環境と免疫について、第2部は「免疫とは」。

新型コロナの感染が世界的に広がってからというもの、インターネットでは「免疫」を調べる検索が多くなっています。新型コロナなどの感染症を重症化させないためには、免疫力が健全であることが重要です。

感染症で重症化するのが怖い、という不安は自分の免疫が正常に働いているかどうかを知る方法が無いからかもしれません。感染症やがんなどの病気にかからないこと、もしかかったとしても軽症で治ること、それは免疫がカギを握っています。

まずは「免疫とは何か」についてお話します。

免疫が人類に備わったのは、旧人類と子どもを作ったから?

私たち人類、ホモサピエンスがアフリカから大移動を始めたのは、約6万年前。アフリカから出た私たちの遠い先祖は、その後、世界のすみずみに散らばっていきました。

ホモサピエンスが来る前、ヨーロッパと中東で生活していたのはネアンデルタール人です。

長い間ホモサピエンスは、野蛮だと考えられてきたネアンデルタール人と混血することはなかったと信じられて来ましたが、2016年のドイツの研究で、私たちホモ・サピエンの遺伝子情報の中にネアンデルタール人の遺伝子が数パーセント混入しているということが発表されました。

免疫は他の人種と子どもを作りながら何億年もかけて出来上がった防衛システム

その研究によると、私たちの先祖はネアンデルタール人と混血することで、免疫に関わるいくつかの遺伝子を受け継いだようです。

私たちの先祖が病原菌に負けずに世界中に散らばっていくためには、旧人類であるネアンデルタール人が持っていた「免疫系を制御する遺伝子」が必要だったと推測されています。

どうやら花粉症も、このネアンデルタール人由来の免疫に関する遺伝子と関連がありそうだという研究結果も報告されています。

また、最近コロナウィルスに関するちょっと気になる論文が発表されました。

その論文を要約すると、新型コロナウイルス重症化の遺伝的リスクは、ネアンデルタール人と混血した際に受け継いだ、ある特定の遺伝子がカギになることがわかりました。

このコロナ重症化リスク遺伝子が残っている人が多いのが、インド、バングラデッシュ、ヨーロッパ、アメリカだそうです。

身体が体内に「自分ではないもの」があることを検出した場合、即座に反応して、免疫系の細胞を起動して攻撃する。

何万年も昔の人類が世界中に移動した時に、新しい病気や感染症から生き残る確立を上げたのは、免疫に関連する遺伝子だったのです。

サプリの時間「免疫と腸内環境」

なぜ免疫は大人になると強くなるの?

免疫を簡単に言うと、一度はしかにかかったら二度目はかからない現象です。菌やウイルスなどの微生物、あるいは自分以外のもの「異物」から「自分の身体」を守るシステムが免疫です。

自分を守るシステムなので、免疫機能は生体の「防御機能」とも呼ばれています。この「防御機能」は、体内に侵入した細菌やウイルスなどを異物として攻撃することで、身体を正常に保つという大切な働きをします。

私たちは何億年も前から、細菌、ウィルス、環境の変化に耐えて生き残ってきました。そんな私たちの免疫には、「自然免疫」と「獲得免疫」の2つの機能があります。

自然免疫と獲得免疫とは?

自然免疫とは、生まれつき身体に備わっている免疫系のことです。例えば、からだに侵入してきた菌などの微生物を攻撃する働きです。好中球(こうちゅうきゅう)やマクロファージなどの「白血球」が担当しています。異物を食べてしまうというのが、自然免疫の主な仕事です
 
獲得免疫は、生まれつき備わっている自然免疫では対処できなかった場合に発動される防衛システムです。人が生まれてから成長していく過程で病気(抗原)に接し、それを身体に取り込むことで獲得していく免疫のことです。

子どもは小さいときに病気にかかりやすいものですが、大きくなるにつれてだんだん強くなっていく、それは獲得免疫のおかげなのです。

過去に体の中で起こった免疫反応の特徴を、特定の細胞が記憶することによって次に同じ抗原が体の中に侵入したときに反応するようになります。

獲得細胞は、樹状細胞(じゅじょうさいぼう)、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、抗体を作るB細胞などが担当します。獲得免疫の分かりやすい例として、予防接種(ワクチン)があります。

サプリの時間「自然免疫と獲得免疫とは?」

大人になって強くなったはずの免疫が弱くなる?

何万年もかけて獲得した免疫、小さいときからいくつも病気にかかりながら得た免疫、それが何故大人になって弱くなってしまうのでしょうか。

免疫は年齢とともに変化します。免疫機能も、体力、視力、聴力という身体的な能力と同じで、大人になるに連れて少しずつ衰えていきます。

加齢によって免疫機能が低下すると、若い頃は簡単に治ってしまう病気でもなかなか回復しない、あるいは抗生物質を投与しても効き目が悪い、というようなことが起こります。

精神的ストレスや不規則な生活でバランスを崩したり、がん細胞が増えるなど非常事態が起きたときも免疫細胞の出番。免疫力が高い状態とは、これら免疫細胞がいつでも出動できるようスタンバイしていることを言います。

しかし、大人になって下記のような状態になると、免疫は低下してしまいます。

免疫が低下する要因

・食生活のバランスが悪くなる
・生活サイクルが乱れる
・疲労が蓄積する
・運動不足が続く
・喫煙が止められない
・ストレスが続く
・過度の飲酒をする
・がんの化学療法を受ける
・糖尿病やHIVなど免疫力に影響がある病気にかかる

今、私たちがケアすべきは「自然免疫」

最近の免疫の研究で、下記のような疾患も免疫と関連があることが分かってきました。

自己免疫疾患 花粉症、アレルギー、膠原病
神経疾患 アルツハイマー
代謝性疾患 肥満、糖尿病

獲得免疫は抗原となるウィルスや菌に出会わなければ、できません。私たちが今、ケアすべきは自然免疫です。

免疫システムに異常が起きるとどうなる?

免疫細胞が働く司令塔は自律神経です。交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、免疫が機能せずに、体調を崩したり肌が荒れたりします。

自然免疫力を高めるための、3つのポイント

●バランスの良い食事
●十分な睡眠と規則正しい生活
●健康な腸内環境

病気と腸内細菌の関係

腸内の細菌の研究が進むにつれて、ほとんどの病気は腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう:腸内フローラ)と関係していることがわかってきました。

人間の消化管は口から肛門までつながっていて、しかもその内側にはたくさんの細菌がいます。

小腸だけは免疫システムが発達していて細菌が住みにくいので細菌がほとんど生育できず、小腸は病気になりにくい臓器なのですが、大腸は病気の種類が多い臓器です。近年、日本人の女性の死因のトップは大腸がんになっています。

サプリの時間「免疫は腸内環境から!」

免疫をアップするには腸内環境から!

近年、免疫力を高めるために腸が重要な働きをしていることが明らかになってきており、世界中の研究者の注目を集めています。

免疫は「生きるチカラ」とも言えます。生きている限り病気の影は付きまとうのは仕方ありませんが、少しだけも腸内環境を意識して生活してみることで、防げることがあるのではないでしょうか。

Vol.1」はこちら

ダイエットは腸内環境が大事!感染症、がん、アレルギーも関係|腸内環境 Vol.1
腸内細菌の状態は感染症をはじめとした病気だけではなく、免疫機能とも関わりがあることがわかってきました。では腸内環境を改善し、保つには何が必要なのでしょうか。この記事で詳しくご紹介いたします。
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