サプリの時間|加齢性黄斑変性症に関するサプリメントの研究報告

加齢性黄斑変性症に関するサプリメントの研究報告 マリーゴールド由来ルテイン22mg ゼアキサンチン4.4mg

加齢性黄斑変性症は国内の失明原因の第4位で、その患者数も増え続けています。*1

加齢性黄斑変性症は国内の失明原因の第4位

最新医学をもっても加齢性黄斑変性症によって失われた視力を回復させる事は極めて難しく、その予防と進行抑制が大切となります。

加齢性黄斑変性症の予防と進行抑制に関するサプリメントの大規模研究が米国で行われました

(AREDS 2:Age-Related Eye Disease Study 2)*2,3

AREDS 2報告によると十分量のルテインゼアキサンチンを含んだ抗酸化サプリメントの摂取により、加齢性黄斑変性症前駆病変を有する患者の進行リスクが最高で51%も低下しました。

この結果に基づき日本を含む先進国の加齢性黄斑変性症の診療ガイドラインにおいて、加齢性黄斑変性症の予防と進行抑制としてルテインゼアキサンチンを含む抗酸化サプリメントの摂取を推奨するようになりました。*4,5

なぜルテインゼアキサンチンの摂取が重要なのか?

また、その効果を得るにはどの程度のルテインゼアキサンチン摂取が必要なのか?信頼性の高い日米欧ジャーナルからの報告をもとに、エビデンス(科学的根拠)に基づいたルテインゼアキサンチンを解説いたします。より詳しく知りたい方の為に参考文献も掲載してあります。

加齢性黄斑変性症のメカニズムからサプリメントの必要性を考える

加齢性黄斑変性症発症の原因は酸化ストレスです。酸化ストレスとは活性酸素や活性酸素による組織障害の蓄積です。

酸化ストレスの蓄積により黄斑に慢性的な炎症が起こり加齢性黄斑変性症を発症すると考えられており、この酸化ストレスを減らす事が加齢性黄斑変性症の予防と進行抑制へと繋がります。 加齢性黄斑変性症のメカニズム
加齢性黄斑変性症のメカニズム

ルテインゼアキサンチンは3つの方法で黄斑部への酸化ストレスを減らします

①黄斑色素はルテインゼアキサンチンなどのキサントフィル(黄色色素)で構成されています。

ルテインゼアキサンチンは青色光を吸収する作用を持ち、青色光による光毒性(酸化ストレス)から黄斑部を守ります。

ルテインゼアキサンチンが活性酸素産生を抑制する抗酸化作用があり、しかもその作用が量依存性に多くなる事も報告されました(*6)。また、この抗酸化作用により視細胞DNA損傷を防ぐ報告もされています。*7

ルテインゼアキサンチンは酸化ストレスの元凶である活性酸素を封じ込める抗酸化酵素を誘導する作用がある事も分かってきました。*8

この様に様々な方法で黄斑部を酸化ストレスから守るルテインゼアキサンチンですが、残念ながら体内で生成する事は出来ない為食品から傾向摂取する必要があります。*9,10

ルテインゼアキサンチンを豊富に含む食品(ほうれんそうなど)もありますが、研究報告された効果をもたらすだけの十分量の摂取は難しく、サプリメントの活用が推奨されているわけです。

これがエビデンス(科学的根拠)に基づいたサプリメントの摂取が重要な理由です。

エビデンス(科学的根拠)に基づいたルテインゼアキサンチン摂取量とは

それでは、どれだけのルテインゼアキサンチンを摂取すれば良いのでしょうか。こちらも科学的根拠に基づいて検証していきましょう。

ルテイン摂取量が多ければその分血液中のルテイン濃度も増え、黄斑を守る黄斑色素密度も上昇する研究報告があります。*11

別の研究グループは、ルテイン10mgゼアキサンチン1mgを含んだサプリメントよりも、その倍量のルテイン20mgゼアキサンチン2mgを含んだサプリメントは黄斑色素を有意に増加させたと報告しています。*12

ルテインゼアキサンチンの摂取量に依存して加齢性黄斑変性症患者の視力や視機能が改善した報告は多数の研究グループが報告しており(*13,14,15,16)信頼出来る報告を参考にすると一日当たりの必要摂取は最低でもルテイン20mgゼアキサンチン2mgとなります。

まとめ

加齢性黄斑変性症は日米欧の先進国における失明の原因として上位を占めさらに増加しています。

加齢性黄斑変性症により失われた視機能を回復させる事は難しく、エビデンス(科学的根拠)に基づいた予防と進行の抑制が非常に重要です。

ルテイン20mgゼアキサンチン2mgのサプリメント構成は加齢性黄斑変性症の対応として理想的と言えます。

勅使河原先生イメージ画像

参考文献

  • 1. 若生ら、日眼会誌2014; 118: 495-501.
  • 2. Age-Related Eye Disease Study Research Group. Arch Ophthalmol. 2001; 119(10): 1417-1436
  • 3. Age-Related Eye Disease Study 2 Research Group, JAMA. 2013; 309(19): 2005-2015.
  • 4. 髙橋ら、日眼会誌 2012; 116(12): 1150-1155.
  • 5. Jager RD et al. N Engl J Med. 2008; 358: 2606-2617.
  • 6. Izumi-N K et al. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2007; 27(12): 2555-2562
  • 7. Sasaki M et al. J Nutr Biochem. 2012; 23(5): 423-429.
  • 8. Kamoshita M et al. Sci Rep. 2016; 6: 30226-30235.
  • 9. 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)
  • 10. 専門領域の最新情報 最新栄養学 第8版
  • 11. Nagai N, et al. Retina. 2015; 35(4): 820-826
  • 12. Dawczynski J, et al. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmology. 2013; 251(12): 2711-2723
  • 13. Stringham JM, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2017; 58(4): 2291-2295
  • 14. Hammond BR, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2014; 55(12): 8583-8589
  • 15. Liu R, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2014; 56(1): 252-258
  • 16. Huag YM, et al. Br J Ophthalmol 2015; 99(3): 371-375

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